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「ひとりごと」

035 天使と魔女 2009.06.30

 月末はタイ語でシン・ドゥアンと言います。月はドゥアンで、サム・ドゥアンは3ヶ月のこと。6月はミトゥナー・ヨンと言いますが、ドゥアン・(ティー・)ホック(6番目の月)でも通じます。シンは終わるとか尽きるという意味です。ドゥアンのドゥは、口を横に開いてウの発音をします。月末が給料日というところが多くて、給料(月給)のことはグン・ドゥアンと言います。みんなが楽しみにしている日です。

 最近、読者の方とメールのやりとりをしたのですが、ナナプラザのエンジェルウィッチの話題になりました。それで、昔のことを思い出したので、書くことにしました。この店は、私がゴーゴーバーにはまるきっかけとなった店なのです。

 もう5年以上前でしょうか。エンジェルウィッチに入ったのは、ほんの偶然でした。2階の左側はあまり通ることがなかったのです。ただ、あのあたりをSMチックな衣装で歩き回る女の子がいることは気づいていました。少し気になってはいたのです。

 その日は、もう10時に近かったかと思います。レインボー系の店にも飽きてきたので、少し違うところを見てみようと、初めてナナプラザの2階の左側通路を通ったのです。すると目の前をSMチックな衣装の女の子がうろちょろと。どの店だろうと思って見ていると、呼び込みの子につかまってしまいました。


 入って案内されたのは、入り口側のすぐ左の席。ちょっと高くなったところです。手前に柱があるので、あまりステージが見えません。今も働いている給仕のおばちゃんが、もう少ししたらショーが始まるからと教えてくれました。彼女はタイ人ではないようで、あまりタイ語はうまくないようでした。

 しばらくして、ショーの始まりを告げるかのような例の音楽がかかり、雰囲気が盛り上がってきます。照明が落とされ、その後スポットライトが照らされたかと思うと、エキゾチックな雰囲気の4人の女の子が、体にオイルを塗って次々と登場します。これがショーの始まりでした。

 今まで見てきたゴーゴーバーのショーとは、まったく異質のものです。エンターテイメントと呼ぶにふさわしいもので、私はすっかり魅了されてしまいました。途中で数回の休憩がありましたが、12時半くらいのラスト・ショーまで、あっという間に過ぎてしまいました。


 次の日から、私は毎晩のようにエンジェルウィッチへ通いましたよ。ショーは10時過ぎからなので、それまでの時間はレインボー2やプリティーレディー、プレイスクールなどで過ごしました。あまり遅くなると満席で座れなくなるので、行くのはだいたい9時50分くらい。それが日課になりました。

 ショーは、毎日同じようなものです。踊る女の子も多少は変わりますが、だいたい同じです。それを飽きもせずに、ほぼ毎日見ていました。他でよくやっていた女の子同士が舐め合うような、レズビアンショーはありません。民族舞踊みたいなもの、ベビーローションを体に塗りながら客にも塗らせたりするもの、アクロバティックなもの、SMチックなもの、集団で髪を振り乱して踊るもの、客をステージに上がらせてまとわりつくように踊るものなど、実に多種多様です。

 その中でも、1人で踊るショーがいくつかあり、それを踊るダンサーは特にダンスが上手いと言うことがわかってきました。私は、特にショーダンスが上手い彼女たちを勝手に四天王と名づけ、そのショーを見るたびに興奮していました。もうほとんど病気ですね。


 四天王で名前を知っているのはジョーちゃんとモンちゃんくらい。あとの2人は、顔はわかりますが名前はわかりません。その頃まだ新米だったオンちゃんは、ネグルジェっぽい衣装で、シャボンまみれのステージを掃除するショーをやっていました。ういういしくてかわいらしい子でした。今は凄みが増して、パタヤのエンジェルウィッチにいると思います。

 ナナプラザの2階にレインボー3ができた頃、そこへもよく行きました。レインボー3の女の子をペイバーしては、一緒にエンジェルウィッチへ行ったものです。女の子には迷惑だったかもしれませんが、あのショーを見せてあげたかったのです。


 少なくとも3ヶ月くらいは、週に4〜5日はエンジェルウィッチへ行ったでしょうか。そのことで週に5日はゴーゴーバーへ通うという私の習慣が作られたように思います。その後は行く回数は減ったものの、それでも週に2〜3回はエンジェルウィッチへ通いました。

 そのうち四天王が出てこなくなり、オンちゃんや他の新しい子がトップダンサーになって、世代交代がはっきりしてきました。そのくらいから週に1回くらいになり、月に1回くらいになり、だんだんと足が遠のいていきました。


 今は、当時のようなアクロバティックなショーやセクシーなショーはありません。踊れるダンサーがいないからでしょう。もし今、あのアクロバティックなショーに近いものを見るとしたら、ソイカウボーイのローハイドかロングガンくらいしかないでしょうね。ミッドナイトバーのダンサーにも、一部それに近いダンスをする子もいますが。

 聞けば今でも、エンジェルウィッチは満席になることがあるようです。店を拡張し、ショーの内容も変わったのですが、それでも他にないものを持っているのでしょう。私にはやや物足りなく感じるのですが、今もなおファンを魅了し続けている天使と魔女たちなのです。





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